Executive Summary
- 収益は実現主義、費用は発生主義が基本である
- 損益計算時は一定期間で発生した収益と費用から算出する(費用収益対応の原則)
- 会計上の収益・費用と実際発生する収益・費用には時間のずれがある
はじめに
こんにちは、コバログ運営者のこばじゅんです。
初めての方は、このブログのコンセプトはまず下記をご参照ください。
収益と費用が発生するタイミングとは?
こばじゅんさん、今期のうちの製品は大ヒットし利益が予想以上に増えました!
ただ、来期は競合が新商品を出してくるので利益の見通しが厳しそうなんです。
そうなんだ。打ち手は何か考えてるの?
来期の利益を少しでも確保するために今期のうちに製品を多く作っておこうかと。
そうすれば今期の費用は増えますが、来期の利益減のインパクトを抑えられるかと!
いや、それはあかん。
費用収益対応の原則を考えてみよう。
ひ、費用収益対応の原則!?
今回は収益と費用の計上タイミングに関するお話です。
収益は「実現主義」、費用は「現実主義」
さて、今回のお話で重要なポイントは、収益と費用が度のタイミングでどのように計上されるかということにあります。
それぞれ考え方が違うので具体例で見ていきましょう。
まず、図のように期初、期中、期末で発生する「受注」「発送」「入金」というプロセスを例にとってみましょう。
この場合、発送したタイミングでこの商品の売上が確定したと考えます。これを実現主義と呼びます。
また発送後に先方の受入が発生し、その後入金を経て無事に現金が振り込まれたとします。このタイミングで売上を計上することを現金主義と呼びます。
収益は前者の「実現主義」をとります。
受注でも入金でもないんですね〜。気をつけましょう。
次に、費用についても見ていきましょう。
上記のように前払いで2年期分払ったとしましょう。例えばSaaSのようなサブスクとか建物の賃貸料金をイメージするとわかりやすいですかね。
その場合、今期に10Mとするのではなく、利用期間を按分します。上記では半分の5Mが今期分の費用となりますね。
また同様にあとから払う場合も、今期に「未払い分5M」として計上します。
ということです。
このように期をまたいで発生する費用は、「そのサービスを受けている期間」で費用が発生すると考えます。この考え方を「発生主義」と呼びます。
このように収益を「実現主義」、費用を「発生主義」で計上させて考えることを「費用収益対応の原則」と呼びます。
企業の売上とコストについての基本中の基本ですので、しっかりと覚えておきましょう!
なるほど!
つまり今期前もって商品を沢山作ったところで、今期に計上できる費用は今期に売れた分、ということなんですね。
Good Job (^^)b
以上、コバログでした。
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